経費として計上できるかどうかの判断基準

 この水道代は経費になりますか?とかこの仕事用の服の費用は経費になりますか?といったように、個人事業主のお客様から経費についての質問をよく受けます。

 基本的に、事業に必要であると合理的に説明できる費用は経費として認められます。





 一方、事業に関係のないプライベートな費用(家事関連費)は経費として計上することはできません。

 このような説明をした際、明らかにプライベートな費用であっても強引に理屈をつけて、経費にしようとするお客様もいらっしゃいます。
 しかし、税務調査が行われた場合、そうした経費は否認され、追加の税金を納める可能性が高くなります。

 そこで経費として認められるかどうかの判断基準としてお客様に良くお話しさせていただくのは、「その費用を政治家が経費として計上してもあなたが納得できるかどうか」というものです。

 例えば、高価なラグジュアリーブランドの鞄を政治家が仕事用と言って経費として税金で購入した場合、あなたは納得できるでしょうか?おそらく、税金でそこまで高級な鞄を購入する必要がないため、納得できないと思うでしょう。
 また、私的な家族旅行を政治家が経費としていたら、それも納得できないかと思います。税務調査が行われる際にも、同じように社会通念上妥当かどうかという視点で判断されます。

 社会通念上とは、社会一般の常識や見解に照らしてという意味です。
 この常識的に考えて経費として認められるかどうかという判断基準として、先ほど説明させていただいてた「その費用を政治家が経費として計上しても納得できるかどうか」という基準を使ってみてください。

 というのも税務調査に来る職員も同じような視点であなたの経費をチェックするからです。
ただ、上記の判断基準はあくまでも大雑把な判断基準であって、実際には個別の事例でも変わってきますので、その点だけはご注意ください。