★事務所だより2022年5月号★

いつもお世話になっております。
若葉が目にまぶしい季節になりました。
季節の変わり目でございますので、お身体を大切になさってください。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
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◆ 2022年5月の税務
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5月10日
●4月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
5月16日
●特別農業所得者の承認申請
5月31日
●個人の道府県民税及び市町村民税の特別徴収税額の通知
●3月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●9月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の2月、3月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(1月決算法人は2ヶ月分、個人事業者は3ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●確定申告税額の延納届出に係る延納税額の納付
○自動車税(種別割)の納付(5月中において都道府県の条例で定める日)
○鉱区税の納付(5月中において都道府県の条例で定める日)
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◆ 事業復活支援金 給付額算定の注意点
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◆新型コロナウイルス以外の理由はNG
 事業復活支援金は新型コロナウイルス感染症により、大きな影響を受ける中堅・中小・小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者に対して、事業規模に応じた給付金が支給される制度です。
 2021年11月から2022年3月のいずれかの月の売上高が、2018年11月~2021年3月までの間の任意の同じ月の売上高と比較して50%以上、または30%以上50%未満減少した事業者が対象となります。
 給付対象は「新型コロナウイルス感染症の影響を受け、売上高が減少していること」となっているため、事業活動に季節性があるケース(例:夏場の海水浴場)における繁忙期や農産物の出荷時期以外など、通常事業収入を得られない時期を対象月として新型コロナウイルス感染症の影響により事業収入が減少したわけではない売上の減少については申請できません。
 また、売上計上基準の変更や顧客との取引時期の調整により対象月の売上が減少している場合や、法人成り又は事業承継の直後など、単に営業日数が少ないことにより対象月の売上が50%以上減少している場合も給付対象外です。
◆給付金は算定に含まない
 対象月の該当性判断や給付額の計算については、各月の事業収入に、新型コロナウイルス感染症対策として国または地方公共団体による支援施策により得た給付金・補助金等が含まれる場合は、その額は除いて計算します。
 持続化給付金や一時支援金、月次支援金、家賃支援給付金等については加味しないで計算するということです。
◆例外は時短要請等の協力金
 給付対象月中に地方公共団体による時短要請等に応じて、それに伴う協力金を受給した場合、「対象月の月間事業収入」についてはその協力金を加えて計算します。
 ただし、基準月(売上高が50%以上減少等の、減少前の売上高を見る月)については、時短要請等に応じた分の協力金等を月間事業収入として加えずに計算することになっています。
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◆ 子供のない夫婦の相続
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 子供のない夫婦が将来起きる相続を考えるとき、誰に自分の財産を託したいか、遺言書で自らの意思をはっきり残しておくことが大切です。
◆相続人の範囲
 遺言書がなく、遺産分割協議もできない場合、財産は、相続人に法定相続分で引き継がれます。被相続人の配偶者は常に相続人となりますが、被相続人の外に血族がいるときは、被相続人の子供(第1順位)、被相続人の父母など直系尊属(第2順位)、被相続人の兄弟姉妹(第3順位)の順で、それぞれが配偶者とともに相続人となります。
◆甥、姪への予期せぬ相続
 被相続人に子がなく、両親も他界、兄弟姉妹も既に死亡しているときは、兄弟姉妹の子(被相続人にとっては、自身の甥、姪)が代襲相続人として相続することになります。兄弟姉妹との間で、生前、仲たがいしていた場合、甥、姪にとって思いもかけない財産が舞い降り、お互い想定していなかった財産移転が起きることもあります。
◆遺言書で財産の引継ぎ先を指定する
 このような意図しない相続が行われないようにするためには、遺言書を作成しておくことで、財産を引き継がせたい人に渡すことができます。兄弟姉妹がいる場合でも、遺言書があれば配偶者に100%財産を渡すことができます。遺留分は兄弟姉妹にはありません。ただし、夫婦のどちらが先に亡くなるかは分からないため、夫婦それぞれで自分の財産を相手に渡す遺言書を作成しておく必要があります。
◆自分の人生の総括を
 配偶者の外に財産を移転させたい場合には、公益団体等に寄附して社会貢献する遺贈寄附という方法もあります。遺言書を利用して自分の人生を総括し、自身の財産を承継してほしい人や団体に財産を移転することは、意義があるかもしれません。
 遺言書には、公正証書遺言と自筆証書遺言の2つの方法があります。前者は公証人役場で公証人が立ち会って遺言書を作成してもらう方法。後者は自書で遺言書を作成する方法。令和2年7月から自筆証書遺言書を法務局に保管してもらうことも可能になりました。瑕疵のない遺言書を確実に作成したい場合は公正証書遺言とし、自身の意思を伝えることが主な目的であれば、自筆証書遺言で良いかもしれません。自身に合った方法を選択してはいかがでしょうか。