新年おめでとうございます。
本年も一年、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、今月の事務所だよりをお届けします。
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◆ 2021年1月の税務
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1月12日
●前年12月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付(年2回納付の特例適用者は前年7月から12月までの徴収分を1月20日までに納付)
2月1日
●支払調書の提出
●源泉徴収票の交付
●固定資産税の償却資産に関する申告
●11月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●5月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、5月、8月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の10月、11月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(9月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
●給与支払報告書の提出
○給与所得者の扶養控除等申告書の提出(本年最初の給与支払日の前日)
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第4期分)(1月中において市町村の条例で定める日)
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◆ 企業による社会貢献活動の拡大
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◆経営理念の実現に加え、社員の成長も
経団連が9月に発表した「社会貢献活動に関するアンケート調査結果」によると、社会貢献活動の役割や意義について、回答企業の9割以上が「企業の社会的責任の一環」と回答しました。SDGsの浸透もあり、企業側の社会的責任に対する認識も定着してきています。
そして、8割以上が社会貢献活動を「経営理念やビジョンの実現の一環」とし、「社員が社会的課題に触れて成長する機会」と回答した企業が4%から53%と、前回調査から大幅に増えていることも特徴的です。経営戦略の一部として捉え、社員の参画を重視し、それが社員の成長にもつながるという新しい視点が加わっていることがわかります。
活動内容については、回答企業の93%が「寄付金等の資金的支援」で最も多く、「自社製品やサービスの無償提供」、「設備・施設の貸し出し」などの物的な支援が6割前後となります。社員がより深く関わっている活動としては、「技術協力、ノウハウ提供」が48%、「出向等の人材派遣」や「社員によるプロボノ支援」が3割強、「社員による寄付やボランティア活動の推進」が87%です。
◆人材の採用にも影響
社会貢献活動は、いまいる人材の育成だけではなく、より優秀な人材の採用にも影響する可能性があります。
2021年卒の大学生を対象とした「就活生の企業選びとSDGsに関する調査(DISCO)」によると、就職先企業に決めた理由については「社会貢献度が高い」が最も多い結果となっています。「給与・待遇が良い」や「将来性がある」を上回り、2019年卒、2020年卒と3年間続いている傾向です。
企業の社会貢献活動は、社会からの期待の高まりにともない、長期的な視点での事業活動への影響も大きくなっていると考えられます。
これまで取り組んでこなかったという企業も、自社の事業領域との関連、あるいは地域社会とのつながりから検討してみてはいかがでしょうか。連携先を探す場合には、地域のボランティアセンターなどの相談窓口が利用できます。
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◆ 勘定合って銭足らず
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◆勘定合って銭足らずとは
会社の事業の儲けは基本的に利益です。
しかし利益が出たからといってその分お金が増えているかというと、そうでもない場合があります。
というよりもそうでもない場合の方が多いかと思います。
そういった状況が「勘定合って銭足らず」です。原因は多岐にわたりますが、設備投資等大きな投資をしたような場合は、原因がはっきりしているので、多くの場合経営者は自覚的で特に問題にはなりません。原因が分からない場合が問題です。
◆銭足らずの比較的分かりやすい原因
①在庫が異常に増えている場合
②売掛金や受取手形等の売掛債権が異常に増加している場合
③買掛金や支払手形等の買掛債務が異常に減少している場合
このような場合、要は儲かった銭が在庫や債権債務に姿を変えているということです。決算書を注意して見ればある程度分かります。経営者としては、当然の注意義務です。また経験の長い経営者なら「おや?」と気が付くものです。
◆銭足らずの分かりにくい原因
慢性的に銭足らずの場合があります。どういう場合かというと、借金を返済している場合です。設備投資等大型の投資を借入金でまかない、その返済をしているような場合は、往々にして「勘定合って銭足らず」となっている場合があります。
要は借金の返済をするには儲けが少なすぎるという場合です。
◆利益が十分か再確認してみましょう
税引き後利益と減価償却費の合計から年間の返済金額を引いてみてください。また配当などをしている場合は、その分もマイナスしてください。結果がマイナスであればその金額を65%で割り返した金額分利益が不足しています。毎年銭足らずとなります。逆にプラスであればその分資金は増えているはずです。
税引後利益が分からない場合、安全を考えて利益の65%としてみてください。